連合代表挨拶
日本における痛みの基礎及び臨床的研究、課題について発表、討議する学会は、それぞれの構成員の出身母体分野が異なる複数の学会が存在し、活発な活動をおこなっております。これらの学会間における情報交換や臨床・研究での共通課題を話し合う場としては旧痛み関連連携協議会(旧ペインコンソーシアム)がその役割を果たして参りましたが、このたび各参加学会の理事会の承認を受けた形で正式に運営規約を制定し“日本痛み関連学会連合”が発足致しました。
本連合は“痛みまたは痛みを伴う疾患や病態の分析・解明およびその治療に関する研究を行う学会が連合し、広く痛みに関する医療者・研究者の交流をはかるとともに疼痛研究および疼痛医療の研究を行う学会を代表する連合として国や地域社会に貢献すること、および国際的な研究機関及び組織などとの連携協力を行うこと”を目的としております。発足時に本連合に参加する学会は、日本疼痛学会、日本ペインクリニック学会、日本慢性疼痛学会、日本腰痛学会、日本運動器疼痛学会、日本口腔顔面痛学会、日本ペインリハビリテーション学会の7学会でありますが、さらに増える予定となっております。
これまでの設立に至る経緯と日本疼痛学会が各科横断的な研究者が中心である組織であることより、疼痛学会理事長を拝命しております私が、本連合の最初の代表を務めさせていただくことになりました。極めて重大な職責であり、上記の本連合の目的を達成するため、皆様と共に全力で職務を果たしていきたいと考えています。疼痛治療に関する種々の課題を検討し、厚生労働省など国の機関やヘルスサイエンス企業との窓口としての役割,広報活動や各学会の交流の促進役、また国際的な機関、組織との連携協力の役割も果たしていく所存です。
疼痛に関わる各学会のすべての構成員の皆様に是非、本連合設立をご理解いただき、ご協力及び活動に関するアイディアをお寄せいただければ幸いです。
(日本疼痛学会理事長)
野口 光一